旭化成建材の偽装で問題になった杭工事ですが、データ通り杭を打ち込んでいても、被害が出ているとの記事が出ておりましたので参考に掲載します。

《東日本大震災による建物の基礎杭の被害を専門家が調べたところ、被害が疑われた61棟のうち42棟で損傷があったことがわかった。被害は地盤が悪い場所に目立ち、建物本体は無傷なのに傾いた建物も17棟あった。人命に直結する恐れは低いものの、建て替えや補修による生活への影響や経済的な負担は大きく、耐震設計の強化が必要だという。
 千葉大や建築研究所などが、震災被害の資料から建物の傾きなど杭の損傷が疑われた公営住宅や学校、庁舎などを2012年と13年に調査。宮城、福島、茨城、栃木、埼玉、千葉の各県の計42棟で杭の損傷がみられた。耐震基準が強化された1981年以降の建物も16棟あった。情報が得られた公共施設が主な調査対象のため、民間も含めた全体像は分かっていない。
 目視やカメラなどで地下を調べると、コンクリート製の杭が砕けたり、破断したりしていた。建物の揺れや地盤の変形で無理な力がかかったと考えられるという。被害は低地23棟、埋め立て地や盛り土地9棟など軟らかい地盤が多くを占め、地盤の液状化が直接影響したとみられる例も5棟あった。》

2016年1月27日 朝日新聞

このような報告が上がってくるということは、民間の建物も含めると、かなりの数の建物が杭に損傷を受けている事が、容易に想像されます。
ある程度の長さを越える杭に関しては、段階的に強度の設定を、今より引き上げていかなければいけないのではないでしょうか。
併せて、建物自体の調査だけではなく、地中の杭も調査できるシステムを作り上げていかなければ、再度、大地震があった時に、傾く建物が多くなるのは明らかなのではないでしょうか?
まずは、基礎杭を打つような大きな建物を調査優先し、一般の住宅に使っている、摩擦杭等も調査する事も視野に入れて行く事が大事かと思われます。
せっかく、中古住宅に価値を付けていく動きが活発化し始めているのですから、その部分に手を付けないで、うやむやにしてしまうと、インスペクション等の活動もうやむやになり、日本の建築物は、スクラップアンドビルドが継続されていく形になり、皆様が何千万円もかけて手に入れたマイホームが、20〜30年で資産価値ゼロという現象がずっと続いていくことになります。
客観的に見れば、不毛な生産行為にしか見えませんよね。
しかし、杭が損傷していた建物はどのように補修していくのでしょうか?
記事があれば、掲載してゆきたいと思います。